寅年は、若芽の季節皆さん、あけましておめでとうございます。冬休みは楽しかったですか? お正月には、何人かの人から年賀状が届きました。その年賀状には「今年は本をいっぱい読みます」とか「家の人に心配をかけないようにがんばります」といった、今年のめあてを書いてくれた人たちもいました。去年最後の朝礼で「新年には、新しい魂が宿る」という話をしましたが、その新しくなった自分がこれからの一年をどのようにがんばっていくのか、やはりしっかりとした自分なりの目標を持つことは大切ですね。 さて、今年は寅年です。耳で聞くと同じ「とら」なのですが、高学年の人の中には、漢字で二通りあることにきづいている人がいるかもしれません。【寅】と【虎】の二つですね。今日はこの内の【寅】の話をしたいと思います。 寅年という場合には本来この【寅】を使います。元々動物の【虎】とは何の関係もなかったのですが、だれにも覚えやすくするために、動物の【虎】を当てはめたのだそうです。ですから、本来は動物の虎とは関係ありません。では【寅年】とはどういう年なのでしょうか。 【寅年】の【寅】はもともと「動く」という意味があり、春が来て草木が地面から芽を出したり、木々が芽吹いくることを意味しているのだそうです。 みなさんは、干支を全部言えますか?干支は全部で12ありますね。実は、この12の干支は、植物の一年12ヶ月の様子をそれぞれ表しているのです。一番はじめの【子年】の【子】は種の中に新しい命が生まれ始めることを意味していて、二番目の【丑】は種から芽が出かかっていることを意味しています。そして、三番目の今年の【寅】でやっと芽吹くわけです。つまり、今年の【寅年】は、冬の間ずっと暗い土の中の堅い種の中で暖かくなるのをじっと我慢して待っていた植物の種が、暖かい春の日差しに誘われて芽吹くちょうど3月頃に当たるんですね。このように考えてきて、ふと私の頭の中に、『そうか、寅は人間の一生で考えると、ちょうど小学生くらいの時期なのかな』という考えが浮かびました。お母さんのおなかから生まれて、お家の中だけで見守られていた赤ちゃん時代がありました。そのあと、保育園や幼稚園に行くようになり、少し家から離れて外の飛び出す準備を始めた時期がありました。そして、小学校に上がってからの6年間、たくさんの友達ができ、たくさんの先生方といろいろな勉強をして活動に取り組んで、これから先の大きな成長のための第一歩である【芽】を一斉に吹き出したのがちょうど皆さんなんですね。このように考えると、1年生は、まだほんの新芽の時期ですし、6年生は【芽】がふくらんでもう若葉に近い状態なのですね。つまり、小学校は【寅年】と重なるなあと思いました。2010年というこの一年は、皆さんがこの東小学校で過ごす6年間のうちの1年に過ぎませんが、この一年をいろいろな面でがんばることが、これから先の一生につながる「丈夫な若芽」となり、大きな成長のための一歩となるんですね。 さて、話を少し変えます。学校の一年は、実は3月までですね。あと3ヶ月すると、皆さんは学年が一つずつあがります。6年生は中学生になります。そのように考えると、これからの3ヶ月はとっても大事です。これから3月までの期間をどのようにがんばるかで、一つの上の学年に進むためのエネルギーがどれだけたまるかということになります。あと3ヶ月、それぞれの学級で、担任の先生や友達と協力しながら、がんばってほしいと思います。 そのときのキーワードは、もちろん「学校教育目標」の ○ひ…ひとにやさしく できる子 ○が…がまんづよく やりぬく子 ○し…しっかりとかんがえ こうどうする子 ○しょう…じょうぶなからだの子 の4つですね。この四つのことを頭に置いて、学級のみんなであと3ヶ月をがんばれれば、きっと4月には、新年度のすばらしうスタートが切れることでしょう。 |
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