「どうしたの?」 叱る、褒めるはその後で「頼んでおいたお手伝いが、何で出来ていないの!」 「ダメだって言ってるのに何でまたするの!」 子どもに限らず、人は様々な行動を起こします。そして、その行動の裏側には必ず訳があります。行動を起こす理由があります。 しかし、親は、つい頭ごなしで叱ってしまいます。訳も聞かずに叱ってしまいます。子どもが同じ過ちを繰り返すほど、次第に強く叱ってしまいます。私の子育ても、その例外ではなかったかもしれません。 ある雑誌に精神科医のコメントが載っていました。「人格障害を患っている患者さんの多くが、親や祖父母に怒鳴られる日々が当たり前で、極端に誉められた経験が少ない方です。」とありました。とても悲しい話です。これは、訳もわからず怒られ続け、納得のいかないまま反省させられ続け、親からダメな子と思われ続けた結果なのかもしれません。 頭ごなしの叱りのあとは・・・ 頭ごなしに叱ってはいけないとよく言われますが、長い教員生活の経験から、私は頭ごなしに叱ることが、すべて悪いこととは考えていません。 命や身体に危険が迫っている場合や、明らかに悪いことと分かってわざと行っている場合は、すぐにやめさせるため、頭ごなしに叱ることが必要です。 しかし、この場合でも直後に「どうしたの?」「何でそうにしたの?」と訳を聞くことが必ず必要になります。そうでないと、次につながりません。 「どうしたの?」叱る、褒めるはその後で 先日も、職員に「子どもたちの行動の裏側には必ず理由があります。その理由を聞き出すことから指導を始めてください。」と伝えました。 「どうしたの?(何でなの?、何があったの?)」と声をかけると、ほとんどの子どもは弁解をしたり、理由を話そうとしたりします。 そして、行動の裏側にある本当の理由を聞きだして、誤った考えであれば諭してあげ、正しい道を示してあげる。辛い思いがあるのであれば、その気持ちを受け止め「大変だったね」「辛かったね」と共感してあげる。正しい思いから行った部分があれば、そこは認めて褒めてあげる。 そして、子どもの次の姿に期待してあげる。 文にすれば簡単なことですが、いざ家庭で行うとなると、忍耐や労力、時間も掛かることになります。また、思いを言葉で上手に伝えられない子もいれば、言わなくても分かって欲しいという場合もあるでしょう。 でも、子どもの成長を考えるとこの方法が最善の道ではないでしょうか。 火事と母の日、善行者表彰善行者は2名で、鼻高地区の方の推薦をいただいて審査会で認定されたものでした。推薦理由の要約を紹介します。 4年 ○○○○くん 平成26六年1月14日、県営団地十階の北側の土手で火災が発生していることに気づき、すぐに区長に連絡をいれることで、火災の延焼を防ぎました。 5年 ○○○○くん 母の日も過ぎた5月22日の夕方、ふと○○君が訪ねてきて「外のバラをいただけませんか」とのこと、訳を尋ねると「母の日にプレゼントをしたかったのに何も出来なかったので、もしこのバラをいただけたら母にあげたい」と話してくれました。バラを切ってあげるとお礼を言って、嬉しそうに持ち帰りました。 数日後、「ありがとうございました。喜んでくれました。これお礼です。」と、たぶん自分のおやつと思われるお菓子を差し出してお礼にきました。「いいんだよ。お菓子は自分で持っていてね。それよりお母さんに喜んでもらってよかったね。」と話しました。その後も、会うたびにきちんと挨拶をしてくれています。 2人を祝福する全校児童の笑顔と拍手が、体育館に満ちました。 全員が頑張り抜いた持久走記録会当日は、剣崎駐在所の小林所長さんを始め、交通指導員の皆さん、PTA本部役員や環境委員の皆さんのご協力をいただきながら、安全に記録会を実施することが出来ました。また、たくさんの保護者の方も応援にお越しくださり、熱い声援をどの子にもかけてくれました。ありがとうございました。感謝に耐えません。 記録会は、低学年、中学年、高学年が男女に分かれて、それぞれ950m、1300m、1850mのコースを走りました。持久走が得意な子も不得意な子も、どの子も自分の持てる力を一生懸命発揮しようと頑張っている姿に、深い感動を覚えました。 また、子どもたちも、自分と戦いながら最後まで頑張った経験を通して、自信を深めてくれたと信じています。 特に、今年の記録会では、三名の児童が新記録を樹立するという快挙もありました。これも、本人達の努力はもちろんですが、応援や支援してくださった方々のおかげと感謝しております。 お世話になりました 30周年記念式典さて、式典の式辞の中で、夢や希望についてお話しさせていただきました。その一部を掲載させていただきます。お読みいただければ幸いです。 「記念式典のリーフレットに自分の夢や希望を書きましたね。人は、夢や希望を持つことがとても大切です。なぜならば、人は、ああになりたい、こうになりたいという夢や希望がないと、成長できないからです。たとえ小さな夢や希望でもかまいません。夢や希望が変わってもかまいません。夢や希望を持つことが、頑張ろうという力、エネルギーになるのです。皆さんは、それぞれがこの世の中にたった一つしかない大切な存在です。せっかくこの世の中に生まれてきたからには、夢や希望を持ち、それに向かって突き進もうではありませんか。そして、たった一つの大切な自分を育てるのは、自分自身だということを忘れないでください。 結びに、保護者の皆様にお願いがございます。鼻高小の子どもたちは、鼻高の豊かな自然と、お家の方の愛情に支えられて成長しています。私たち大人は、この豊かな自然にも増して、深い愛情と強い情熱を子どもたちに注ぎ込まなければなりません。一人一人の掛け替えのない子どもたちのために、ともに手を取り合って、参りたいと存じます。ご協力をお願いいたします。」 若さとは何でしょうか。「年齢」など様々な定義があろうかと思いますが、「可能性」もその一つではないでしょうか。子どもたちには、サッカー選手、野球選手、保育士、看護師などいろいろな職業につく可能性があります。また、職業以外にも、人に喜ばれる生き方、人に愛される生き方、地位や名声、財産などもあります。私たちの周りにいる子どもたちは、それぞれ一人一人が様々な可能性を持ち、大切な時を過ごしています。 私たち大人は、その可能性を信じ、導き、伸ばすことが肝要だと思います。そのためにも、親子で夢や希望を語り合う時間が大切になるのではないでしょうか。 |
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