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9月24日 身長を伸ばす方法 その2

9月24日(火) 給食の放送

 「身長を伸ばす方法その2〜成長ホルモンの働きと睡眠〜」 

 みなさん、こんにちは。保健室の山田です。今日は、前回に引き続き、身長を伸ばす方法の2回目です。今日は、成長ホルモンの働きと睡眠についてです。

1,アルゼンチン代表、メッシ選手 
 サッカーのアルゼンチン代表、メッシ選手は外国の有名選手のなかでも小柄なほうです。彼は、子どもの頃に成長ホルモンの分泌が足りないと診断され、成長ホルモン補充療法という治療を行い、現在の身長に至っています。

2,成長ホルモンの働きと分泌
 成長ホルモンは脳の視床下部というところから分泌され、骨に作用します。骨を伸ばす成長作用だけでなく、タンパク質を合成する作用もあるので、体の成長、修復、疲労回復に重要なホルモンです。例えると、前回お話ししたように、たんぱく質やカルシウムが骨を形成する材料とすると、成長ホルモンはその材料をつなぎ合わせる接着剤のようなものです。
 この成長ホルモンは、寝付いてから2時間くらいまでの一番深い眠りのときに大量に分泌されます。また、成長ホルモンの分泌量は、夜の10時過ぎから急激に増え始め、夜中の12時から2時にピークを迎えます。なので、中学生の生活を考えるとなかなか難しいかもしれませんが、身長を伸ばしたいと思っている人は、9時過ぎには寝るようにするのが理想的です。

3,質の良い睡眠をとるために
 成長ホルモンをしっかり分泌させるには、深い、質の良い睡眠を取る必要があります。そのために誰にでもできる5つのポイントを紹介します。
 (1)夜9時までには寝るようにしましょう。
   睡眠時間が足りないと、成長ホルモンの分泌リズムが乱れてきます。
 (2)暗くして静かな場所で寝ましょう。
なるべく電気を消した真っ暗な部屋で寝るのが理想的です。
 (3)寝る前に怒らないようしましょう。
   寝る前にイライラしたり怒ったりするとストレスがかかり、アドレナリンが出て興奮状態と練  り、寝付きが悪くなります。
 (4)寝る前は食べないようにしましょう。
   成長ホルモンは血糖値が下がらないと分泌されにくくなるので、食事は寝る2時間前までにし  てください。
(5)朝は太陽の光をしっかり浴びましょう。
   朝、5分間でいいので太陽の光を浴びることで、睡眠のリズムが整います。
 以上5つ、実行してみてください。

4,次回の予告 
 今日は、「身長を伸ばす方法その2」として成長ホルモンの働きと睡眠についてお話ししました。欧米人に比べて日本人の身長が低いのは、圧倒的に睡眠時間が短いからだといわれています。また、「寝る子は育つ」とよく言われます。昔から言い伝えられていることにはウソはないなとつくづく感じます。
 さあ、明日は体育大会です。たくさん運動して骨を刺激し、日光を浴びてビタミンDを自分で合成して、骨を強くしましょう。次回は、運動と遺伝についてお話しします。

9月17日 身長を伸ばす方法 その1

9月17日(火) 給食の放送

 「身長を伸ばす方法その1〜骨の成長のメカニズム〜」 

 みなさん、こんにちは。保健室の山田です。夏休み明けの身体測定も、残り4クラスになりました。今日は、身長を伸ばす方法のその1として、骨の成長のメカニズムについてお話ししたいと思います。

1,身長が伸びるということ 
 みなさん、人間の体はいくつの骨で形作られていると思いますか?人の体は約200個の骨で形成されています。その中でも、足のももの骨である「大腿骨」、脛にある「頸骨」「腓骨」、背骨では上から「頸椎」「胸椎」「腰椎」などが背の高さに大きく関係してきます。
 これらの骨が大きく伸びる、つまり成長することで身長が伸びることになるわけです。
そして、骨が伸びていくメカニズムを知ると、幼少期から思春期までの栄養摂取や生活習慣がいかに大切かを知ることができます。

2,子どもの身長の伸びと「骨端線」
 なぜ子どもの身長が伸びるのかというと、人の骨の中でも腕や足などの長い骨の両端に、軟骨という柔らかい骨でできた「骨端線」という部分があります。よくイラストで描かれる骨の形を想像してみてください。両端のハート型のちょうど根元にあたるところが「骨端線」という場所になります。子どもの頃は、この柔らかい骨端線がどんどん伸びることにより、身長が伸びていきます。しかし、成長期の終わりを迎えると骨端線の部分は硬い骨になり、伸びなくなってしまいます。

3,骨の成長と栄養素 
 戦後の日本人の身長がとても伸びたのは、「動物性タンパク質」の摂取が増えたからといわれています。タンパク質は筋肉や身体をつくる大切な栄養素ですが、実は身長が伸びるために必要な骨の伸びにも大きく関係しています。身長を伸ばすために特に重要な栄養素として、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、タンパク質があります。
 骨の成分といえば「カルシウム」と思われがちですが、そうではありません。タンパク質は骨や肉をつくる「材料」となり、骨をつくり背を伸ばす役割を果たします。また、タンパク質は骨の成長に欠かせない「成長ホルモン」の分泌を促進する働きがあります。そしてカルシウムは「骨を強くする」栄養素です。
 骨をビルに例えれば、骨組の鉄骨がタンパク質で、コンクリートがカルシウムといえます。つまり、骨をつくるのがタンパク質、骨を強くするのがカルシウムということです。
 身長を伸ばしたいといいながら、朝食を食べなかったり、栄養が偏ったりしていると、骨の材料が不足します。一日3食栄養素の整った食事をすることが大切です。
 また、骨は刺激されることで古い細胞と新しい細胞が入れ替わり、硬く丈夫になります。つまり、たくさん運動をして骨を刺激することも、骨の成長には欠かせません。

4,おわりに 
 最後になりますが、体育大会の練習が始まりましたね。長縄のジャンプは骨を丈夫にするのに最適な運動です。たくさん練習しましょう。次回は、骨を成長に欠かせない成長ホルモンについてお話ししたいと思います。これで、「身長を伸ばす方法その1」として骨の成長のメカニズムについてのお話を終わりにします。

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